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独白
手放したくない、そんな風に思うのは初めてだった。 だって、いつも私は「いい子ちゃん」で。どんなことでも我慢できてしまって、その結果いつだって手には何も残らなかった。そんな私が、初めて、切望してしまったもの。たったひとつだけ、欲しいと願ったもの。 だから、その「恋心」という宝物を、私は奥底に大切に仕舞い込むことにした。 叶わなくていい。他のものは、みんな諦めてもいい。ただ、「恋心」を持つことだけは、どうか、許して。
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